インプラントの費用はいくら?1本あたりの総額と内訳の見方を解説
インプラントの費用はいくら?1本あたりの総額と内訳の見方を解説

この記事はLLMO primeのサンプル記事です。クリニック名、監修者、料金などはすべて架空のもので、実在の医療機関とは関係ありません。
インプラント治療を考え始めたとき、多くの方がまず気になるのが費用ではないでしょうか。ホームページや広告には「1本〇万円」という金額が並んでいますが、その数字に何が含まれているのかは医院によって異なり、比べにくいと感じる方も少なくありません。
結論からお伝えすると、インプラントは原則として健康保険が使えない自由診療で、1本あたりの総額は30万〜50万円程度と紹介されることが多く、これが一つの目安です。費用は「診査・診断」「手術」「骨を補う処置」「手術関連の処置」「上部構造(人工歯)」「メンテナンス」という6つの項目で構成されており、骨の量や使う素材によって総額が変わります。
この記事では、インプラントの費用相場と内訳、金額が変わる要因、見積もりで確認しておきたい点、医療費控除による負担の軽減までを、はるかぜ歯科・矯正歯科クリニックの院長が順を追って解説します。治療を検討する際の判断材料としてお役立てください。
この記事でわかること
- インプラントは原則として自由診療で、1本あたりの総額は30万〜50万円程度と紹介されることが多い
- 費用は診査・診断、手術、骨を補う処置、手術関連の処置、上部構造、メンテナンスの6項目で構成
- 骨の量や素材、手術の方法によって、同じ1本でも総額に差が出ることがある
- 「1本〇万円」の表示は、検査費用や上部構造が含まれているかを確認して比べる
- 医療費控除を使うと、1年間の医療費のうち10万円を超えた分が所得から差し引かれる
この記事の監修者
はるかぜ歯科・矯正歯科クリニック 院長
瀬川 湊(せがわ みなと)
- 日本歯科専門医機構認定 補綴歯科専門医
歯学部を卒業後、大学病院の補綴科で入れ歯やかぶせ物、インプラントの上部構造を中心とした診療に従事しました。2019年にはるかぜ歯科・矯正歯科クリニックを開院し、歯を失った方の治療計画づくりに取り組んでいます。
目次
インプラント1本の費用は総額30万〜50万円程度が目安
インプラント治療は、外傷や病気など一部の例外を除いて健康保険の対象外となるため、治療費は全額が自己負担になります。日本口腔インプラント学会も、通常のインプラント治療は自費診療であるとしたうえで、見積もりを確認する際の参考として費用の項目を整理しています。
インプラントの料金は医院ごとに決められており、公的に定められた相場はありません。一般には、1本あたりの総額で30万〜50万円程度と紹介されることが多いでしょう。ただし、表示されている金額にCT撮影や血液検査などの検査費用、骨を補う処置の費用が含まれているかどうかは、医院によって異なります。
総額に含まれる主な項目
インプラント1本の総額は、次のような項目を積み上げて決まります。どの項目までが表示額に含まれているかは、医院によって異なります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 一次手術 | あごの骨にインプラント体を埋め込む手術 |
| 二次手術 | 2回法の場合に、インプラントの頭を歯ぐきの上に出す手術 |
| 仮歯 | 最終的な人工歯が入るまでの仮の歯 |
| 上部構造 | アバットメントと最終的な人工歯。素材によって金額が変わる |
| CT撮影 | 骨の厚みや高さ、神経や血管の位置を立体的に確かめる検査 |
| 血液検査 | 手術を安全に行えるかを確かめる検査 |
| 人工骨による骨造成(必要な場合) | 骨の幅や高さが足りない場合に行う処置 |
| 総額(骨造成なし) | 医院ごとに異なるため、見積もりで確認 |
| 総額(骨造成あり) | 骨造成の費用が上乗せされる。骨の状態を検査して初めて確定する |
※金額は、医院や使用する製品、口の中の状態によって異なります。見積もりで内訳を確認してください。
実際には、薬代や再診料、治療後のメンテナンス費用も別にかかります。インプラント1本の治療でも、骨造成などの追加処置が必要かどうかによって、総額が変わる点を押さえておきましょう。
このように、相場の金額は「どこまでの項目を含めた数字なのか」によって見え方が大きく変わります。インプラントの費用を比べるときは、1本あたりの単価ではなく、治療を終えるまでにかかる総額で考えることが大切です。
インプラント費用の内訳は6つの項目に分かれる

インプラントの費用は、いくつもの処置や部品の料金を積み重ねて算出されます。日本口腔インプラント学会は、見積もりを確認する際の参考として、代表的な費用項目を次の6つに整理しています。
診査・診断の費用
治療が可能かどうかを判断し、治療計画を立てるための費用です。相談のほか、血液検査、パノラマエックス線写真、歯科用CTによる3次元的な骨の検査、歯周病細菌の検査などが含まれます。CTでは骨の厚みや高さ、神経や血管の位置を立体的に確認できるため、安全な手術計画を立てるうえで重要な工程といえるでしょう。
インプラント手術の費用
あごの骨に人工歯根を埋め込む埋入手術の費用です。2回法の場合は、埋め込んだインプラントの頭を歯ぐきの上に出す2次手術の費用も加わります。本数が増えると2本目以降の料金が加算される仕組みが一般的で、使用するインプラントの製品によっても料金は異なってくるでしょう。
骨が足りない場合の処置の費用
インプラントを支える骨の量が不足しているときは、骨を補う処置が必要になります。上あごの奥歯で骨の高さが足りない場合に行うサイナスリフト(ラテラルアプローチ)やソケットリフト(クレスタルアプローチ)、骨の幅や高さを補う骨造成(GBR)などが代表的です。骨の状態によって必要かどうかが決まるため、診断を受けて初めて費用が確定する項目と考えておきましょう。
手術関連の処置の費用
手術をより計画どおりに進めるために、必要に応じて用いる器具や処置の費用です。インプラントを埋める位置や角度、深さを誘導するサージカルガイド、緊張をやわらげるための静脈内鎮静法、インプラントの周りの歯ぐきを整える処置などがこれにあたります。
上部構造の費用
インプラントの上に取り付ける人工歯の費用です。最終的な歯を入れる前の仮歯、インプラントと人工歯をつなぐアバットメント、最終的な人工歯の3つで構成されるのが基本で、素材によって見た目や強度、費用に差が出ます。
メンテナンスの費用
治療が終わったあとも、かみ合わせや清掃状態の確認、歯科衛生士による専門的なクリーニングなどの定期的なメンテナンスが必要です。インプラントは天然の歯に比べて周囲の粘膜との結びつきが弱く、細菌感染に弱い面があるため、治療後の通院は長く使い続けるための前提といえるでしょう。
インプラントの費用が人によって変わる5つの要因

同じ「インプラント1本」でも、総額は患者さまごとに変わります。主な要因は次の5つです。
1つ目は、治療する本数と部位です。前歯は見た目の自然さが求められるため、歯ぐきの形を整える処置や見た目に配慮した材料を用いることがあり、その分の費用が加わる場合があります。
2つ目は、骨の量と質です。骨が十分にあれば追加の処置は不要ですが、骨が薄い場合や高さが足りない場合は骨造成が必要になり、その分の費用と期間が加わります。
3つ目は、上部構造の素材です。セラミックやジルコニアなど、素材によって見た目や耐久性、費用が異なります。
4つ目は、インプラントの製品です。インプラントには国内外の多くのメーカーがあり、製品によって材料費が変わります。長期の臨床データがある製品かどうか、将来の部品交換に対応しやすいかどうかも、あわせて確認しておくと安心でしょう。
5つ目は、手術の方法や関連処置の有無です。サージカルガイドや静脈内鎮静法を用いるかどうかで、費用は変わってきます。
このように、インプラントの費用は口の中の状態によって決まる部分が大きいため、正確な金額は精密検査を受けたうえで算出されます。
「1本〇万円」の表示を見るときに確認したいこと
インプラントの費用を調べていると、相場よりかなり安い金額の表示を目にすることがあります。その数字が誤りというわけではありませんが、表示されているのがインプラント体の埋入手術だけで、検査費用や上部構造が別料金になっている場合もあります。
金額を比べるときは、次の点を確認しておくと判断しやすくなります。
| 確認する項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 検査・診断の費用 | CTや血液検査の費用が表示額に含まれているか |
| 上部構造の費用 | 人工歯とアバットメントの料金が含まれているか |
| 骨を補う処置の費用 | 骨造成が必要になった場合にいくら加算されるか |
| メンテナンスの費用 | 治療後の定期検診やクリーニングの費用はいくらか |
| 保証の内容 | 保証の有無と期間、適用される条件はどうなっているか |
もう一つ大切なのが、見積もりを書面で受け取ることです。インプラント治療は複数回の手術と数か月の期間を要するため、途中で追加費用が発生すると負担が大きくなります。治療を始める前に総額の見積もりと内訳の説明を受け、疑問があれば遠慮せずに質問するようにしましょう。
入れ歯やブリッジと比べたときの費用の考え方

歯を失ったときの治療には、インプラントのほかに入れ歯とブリッジがあります。入れ歯やブリッジは保険診療で選べる方法があるため、治療を始める時点での費用はインプラントより抑えやすいでしょう。
一方で、ブリッジは両隣の健康な歯を削って支えにする治療で、入れ歯は残っている歯に留め具をかけて安定させる治療です。インプラントは周りの歯を削ったり、ほかの歯に負担をかけたりせずに治療できる点が特徴とされています。ただし、手術が必要であること、治療期間が長いこと、費用が高額になることは、インプラントの欠点として日本口腔インプラント学会も挙げており、利点と欠点の両面を知っておくことが欠かせません。
治療法を選ぶときは、最初にかかる金額だけでなく、周りの歯への影響や、将来の作り直しやメンテナンスにかかる費用も含めて考えることが大切です。どの治療法が合うかは口の中の状態によって異なるため、それぞれの利点と注意点を歯科医師から説明してもらい、納得したうえで選ぶとよいでしょう。
インプラントの費用負担を軽くする方法

インプラントの費用は高額になりやすいものの、制度や支払い方法を活用することで負担を軽くできる場合があります。
医療費控除を利用する
医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費が一定額を超えたときに、所得控除を受けられる制度です。国税庁は、歯の治療費のうち病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分を医療費控除の対象としています。インプラント治療の費用も、この考え方にもとづいて対象になる場合があります(判断に迷う場合は税務署に確認してください)。
控除される金額は、1年間に支払った医療費の合計から保険金などで補てんされる金額を差し引き、さらに10万円を差し引いた額です。総所得金額等が200万円未満の方は、10万円ではなく総所得金額等の5パーセントの金額を差し引く決まりで、控除額の上限は200万円です。
たとえば1年間に45万円の医療費を支払い、所得税率が20パーセントの場合は、次のような計算になります。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 1年間に支払った医療費 | 45万円 |
| 差し引く金額 | 10万円 |
| 医療費控除の額 | 35万円 |
| 所得税の軽減額(税率20%の場合) | 約7万円 |
翌年度の住民税も軽減されるため、実際の負担はさらに小さくなるでしょう。生計を一にする家族の医療費も合算できるので、領収書は家族の分もまとめて保管しておくとよいでしょう。
デンタルローンや分割払いを利用する
まとまった金額の支払いが難しい場合は、デンタルローンや分割払いに対応している医院もあります。国税庁によると、デンタルローンで支払った治療費は、信販会社が立て替え払いをした年の医療費控除の対象になります。ただし、ローンの金利や手数料にあたる部分は控除の対象外なので注意しましょう。ローンを利用する際は、医院の領収書の代わりに契約書や信販会社の書類を保管しておく必要があります。
インプラントが健康保険の対象になるケース
インプラント治療は原則として自由診療ですが、例外的に健康保険が適用されるケースもあります。日本口腔インプラント学会によると、外傷や腫瘍などの病気であごの骨を失った場合や、その部位に骨移植を行って再建した場合、生まれつき歯やあごの骨が欠損している場合に限り、健康保険が適用されます。
保険の対象となるのは、広い範囲であごの骨が失われているなど、ブリッジや入れ歯ではかむ機能の回復が難しい場合に限られます。治療を行えるのも、国が定める施設基準を満たして届け出た医療機関に限定されています。歯周病やむし歯、加齢による骨の減少で歯を失った一般的なケースは対象外となるため、ご自身が該当するかどうかは担当の歯科医師に確認してください。
インプラント治療の期間と主なリスク
インプラントを埋め込んでから骨と結合するまでには一定の期間が必要です。日本口腔インプラント学会によると、その期間の目安は次のとおりで、骨造成を行う場合はさらに期間が延びます。
| 部位 | 骨と結合するまでの期間の目安 |
|---|---|
| 下あご | 2〜3か月程度 |
| 上あご | 4〜6か月程度 |
精密検査から人工歯が入るまでには、数か月から1年程度を見込んでおくとよいでしょう。
また、インプラント治療は手術を伴うため、術後の痛みや腫れ、内出血が生じることがあります。治療後には、人工歯の破損や脱落、ねじの緩み、インプラントの周りの組織に炎症が起こるインプラント周囲炎などが起きる可能性もあります。インプラント周囲炎は進行するとインプラントを失う原因になるため、毎日の歯みがきと定期的なメンテナンスが欠かせません。
高血圧や糖尿病、骨粗しょう症などの持病がある方や、服用している薬によっては、治療が適さない場合もあります。喫煙や歯周病はインプラントを長く保つうえで不利に働くことが知られているため、事前に歯周病の治療や禁煙を進めることが勧められています。
インプラントの費用に関するよくある質問
見積もりの金額から追加費用が発生することはありますか
精密検査の結果をもとに作成した見積もりであれば、大きく変わることは多くありません。ただし、手術中に想定より骨が少ないとわかった場合などには、追加の処置が必要になることがあります。見積もりを受け取る際に、どのような場合に追加費用が発生するのかをあわせて確認しておくと安心につながるでしょう。
前歯と奥歯で費用は変わりますか
変わる場合があります。前歯は見た目の自然さが重視されるため、歯ぐきの形を整える処置や、色調に配慮したアバットメントや上部構造を選ぶことがあり、その分の費用が加わることがあるでしょう。
メンテナンスにはどのくらいの費用がかかりますか
通院の間隔や1回あたりの費用は、医院の方針や口の中の状態によって異なります。治療計画を立てる段階で、治療後の通院頻度と1回あたりの費用を確認しておくと、長期的な負担を見通しやすくなります。
インプラント治療の途中で転院することはできますか
転院すること自体は可能です。ただし、使用しているインプラントの製品や治療計画が引き継がれないと、その後の治療に支障が出る場合があります。やむを得ず転院する際は、治療の記録と紹介状を受け取るようにしてください。
インプラントの費用はいつ支払うのですか
支払いのタイミングは医院によって異なります。精密検査、手術、上部構造の装着といった治療の段階ごとに支払う方法のほか、治療を始める時点でまとめて支払う方法もあります。高額な治療になるため、支払いの時期と方法は見積もりの段階で確認しておきましょう。
医療費控除はいつ申告すればよいですか
医療費控除は、医療費を支払った年の翌年に確定申告をして受けます。治療が年をまたぐ場合は、それぞれの年に支払った金額が、その年の医療費控除の対象になります。
はるかぜ歯科・矯正歯科クリニックのインプラント治療
はるかぜ歯科・矯正歯科クリニックでは、歯科用CTによる精密検査をもとに、骨の状態や治療部位に合わせた治療計画をご提案しています。費用については、検査から上部構造までの総額と内訳を書面でお示しし、骨を補う処置が必要になった場合の費用も事前にご説明します。
当院のインプラント治療の費用は、1本あたり税込40万〜48万円が標準的な目安です(精密検査、手術、上部構造を含みます。骨造成などの追加処置は別途費用がかかります)。インプラント治療は公的医療保険が適用されない自由診療です。治療期間は骨の状態により4か月〜1年程度で、術後の痛みや腫れ、インプラント周囲炎などのリスクがあります。
「自分の場合はいくらかかるのか」「入れ歯やブリッジとどちらが合っているのか」といったご相談も承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。