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インバウンドマーケティングとは?事例や導入のポイントを徹底解説!

2021.07.26

「最近、折込チラシの効果が薄くなっている」

こんな悩みはありませんか。

近年、これらのアウトバウンドマーケティングに限界を感じ、「インバウンドマーケティング」に切り替える企業が増えています。

そこで今回は、近年注目が集まっているインバウンドマーケティングの概要やメリット、実践のポイントをわかりやすく解説します。

実際に企業が実践している事例も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

インバウンドマーケティングとは?

インバウンドマーケティングとは、ブログやSNS、動画などウェブ上に公開したコンテンツを通じて自社の製品やサービスを潜在顧客や見込み客に見つけてもらい、新規顧客やリピーターの獲得を狙うマーケティング手法です。

これまでの手法は、テレアポや飛び込みといった不特定多数の消費者に向けて自社の製品やサービスを押し売りする「アウトバウンドマーケティング」が主流でした。

しかし、デジタル化の普及に伴い、検索エンジンやSNSを利用して自分で情報を入手し商品・サービスを購入するようになった現代では、これらを押し付けがましく感じる消費者が増えつつあります。

一方のインバウンドマーケティングは、ウェブ上に自社の製品やそれにまつわるコンテンツを公開して顧客側からのアプローチを待つ手法なので、押し付け感がなく商品を売り込めるのが特徴です。

インバウンドマーケティングを実践するメリット

インバウンドマーケティングには、これまでの手法にはない以下のメリットがあります。

  • 顧客に良い印象を与えやすい
  • 営業マンの離職率を下げられる
  • 投資したコストが資産になる
  • 顧客のデータを可視化できる
  • SNSで拡散が期待できる

顧客に良い印象を与えやすい

これまでの手法は、消費者がテレビ・ラジオを視聴している時や自宅でプライベートな時間を過ごしている際に広告や営業マンが割り込んでくるので、煩わしく感じる人が多くいました。

それは企業に対しても例外ではなく、一日に何度もかかってくる営業電話やポストに大量に投函されているチラシにウンザリとすることもあるでしょう。

しかし、インバウンドマーケティングであれば消費者に自社製品の押し売りやプライベートな時間の邪魔をしないので、顧客に良い印象を与えやすい手法と言えます。

営業マンの離職率を下げられる

テレアポや飛び込みなどの手法は、消費者(買い手)から冷たくあしらわれたり無視されたりするなど精神的な負担が大きいため、離職してしまう営業マンが多いのが現状です。

一方のインバウンドマーケティングであれば、自社の製品やサービスにまつわるコンテンツの作成や運用がメインで営業マン自ら消費者に売り込む必要がないので、精神的な負担を軽減できます。

負担を軽減できれば離職を防ぐだけでなく社内でのパフォーマンス向上にもつながるので、営業マンの離職やパフォーマンスの低下に悩んでいる企業は、インバウンドマーケティングの実践を検討してみましょう。

投資したコストが資産になる

消費者への宣伝に欠かせないテレビ・新聞などの広告出稿には、多額のコストがかかります。

さらに、テレアポや飛び込みなど営業活動のほとんどにもコストがかかり、その上コスト以上の利益を出せる見込みがないことが現状です。

しかし、インバウンドマーケティングの場合はブログ記事やSNSの投稿、動画など有用なコンテンツを作成しておけば、営業活動や広告運用をしなくてもユーザー側からのアプローチが期待できます。

これらのコンテンツは作成者が削除しない限り半永久的にウェブ上に残り続けるので、作成時に多少のコストがかかったとしても、継続的に企業に利益を生む資産となるでしょう。

データを可視化できる

テレビの広告や飛び込み営業などの手法は、運用や活動の具体的な効果がデータとして見えにくいものです。

データがなければ効果が出なかった際に、「なぜダメだったのか」「効果を出すためにはどうすれば良いか」といった原因の追究や改善策の立案ができず、これまでの経験や勘など曖昧なものに頼るほかありません。

インバウンドマーケティングであれば、例えば「コンテンツ上でのユーザーの行動」「人気のあるコンテンツ」などのデータをすべて可視化できるので、さらに効果を出すためのPDCAサイクルを効率的に実践できるでしょう。

SNSで拡散が期待できる

アウトバウンドマーケティングは、テレビ・新聞広告であればそれを見た消費者、飛び込みであれば営業先の消費者や企業など、当事者にしか宣伝効果がありません。

その上、最近ではプライベートな時間を邪魔するこれらの手法を嫌がる消費者が増えているため、広告や営業マンから伝えられる情報の信頼性はますます低下していると言えるでしょう。

一方のインバウンドマーケティングはSNSを活用して有用なコンテンツを投稿すれば、それを気に入ったユーザーがさらに他のユーザーにシェア、という好循環が生まれることでより広い範囲での拡散が期待できます。

また、多くのSNSユーザーは友人や知人など自身と親密な関係のユーザーに対して気に入った情報を拡散する傾向があります。

そういったユーザーから受け取った情報は、企業本位な広告や営業トークよりも信頼されやすいので、高い宣伝効果が期待できるでしょう。

インバウンドマーケティング実践のポイント

では、実際にどのような流れでインバウンドマーケティングを実践すれば良いのでしょうか。

具体的な実践のポイントは以下の通りです。

  • 自社に合っている手法か確認する
  • 目標を明確にする
  • ターゲットを設定する
  • コンテンツを作成する
  • 情報を発信する

インバウンドマーケティングが自社に向いているかを確認する

インバウンドマーケティングにはいくつものメリットがありますが、全ての企業や商品に対して有効とは言えません。

そのため、実践する前にまずは自社に向いている手法かどうかを確認しましょう。

インバウンドマーケティングが向いているのは、以下の特徴を持つ企業です。

  • 単価が高く、検討から購入までの期間が長い商品を扱っている
  • 他社と差別化できる商品を扱っている

◆単価が高く、検討から購入までの期間が長い商品を扱っている

単価が高く、検討から購入までの期間が長い商品を扱う企業はインバウンドマーケティングに向いています。

なぜなら、そういった商品は買い手側が慎重に判断する必要があるため、SNSやブログなどを利用して情報収集や他社との比較をする場合がほとんどだからです。

一方で単価の低い商品は、購入のハードルが低いぶん衝動的に決断する場合が多いので、それらを扱う企業はインバウンドマーケティングには向いていないでしょう。

◆他社と差別化できる商品を扱っている

独自の技術を使用していたりこだわりがあったりなど、他社と差別化できる商品を扱っている企業は向いています。

自社のSNSやホームページで商品の強みをアピールすることで、新規顧客やリピーターの獲得が狙えるでしょう。

目標を明確にする

インバウンドマーケティングの実践に向けて具体的な目標がなければ、社員は一体何から取り組めば良いのかわからなくなってしまいます。

そのため、まずは目標を明確にしておきましょう。

例えば、「月間の売上〇〇%アップ」「問い合わせ数〇〇件以上」など、具体的な期間や数値での目標を設定することでやるべき施策の方向性が定まります。

ただし、どう考えても不可能な目標を設定してしまうと社員のモチベーション低下につながるので、まずは簡単なものから試し、達成度に応じて徐々に高い目標を設定していきましょう。

ターゲットを設定する

どれだけ優れた商品やサービスでも、すべての消費者に受け入れてもらうことは非常に難しいので、インバウンドマーケティングにおいても自社のターゲットを設定することが重要です。 ターゲットとは例えば、「自社の商品を購入するのはどのような人物(企業)か」「どのような場面で必要とされるか」などを想定することで、作成すべきコンテンツが明確になります。

過去の顧客のデータがあればそれを参照して、自社が理想とするターゲットを設定しましょう。

コンテンツを作成する

具体的な目標やターゲットが設定できたら、ターゲットの購買プロセスに応じて必要なコンテンツを作成しましょう。

購買プロセスとは、消費者が商品を認知してから購入に至るまでの一連の過程を指します。

具体的には、以下のような要領でコンテンツを作成しましょう。

商品が気になって情報収集をしている段階 ⇒ ノウハウ提供や商品の使用例の紹介をして、潜在顧客にニーズを満たしていることをアピールする
商品の購入を検討している段階 ⇒ 商品の使用感や導入事例を紹介して、見込み客に購入後のイメージを持たせる
商品の購入を決定した段階 ⇒ 「よくある質問」などFAQコンテンツで商品に関する疑問をすべて解消し、見込み客を購入へとつなげる

情報を発信する

必要なコンテンツを作成したとしても、それを顧客が必ず見にきてくれるとは限りません。

コンテンツから商品の購入につなげるためには、SNSやブログなど別の媒体で情報を発信して顧客を引き寄せることが重要です。

なぜなら、スマホが普及した現代では「Google」「Yahoo!」などの検索エンジンや「Twitter」「Facebook」といったSNSで情報収集する方法が一般的だからです。

ブログであればターゲットの購買プロセスに沿ったキーワードで検索エンジンの上位表示を目指し、SNSでは定期的に情報を発信することで、コンテンツへの顧客の流入を増やせるでしょう。

インバウンドマーケティングの成功事例

インバウンドマーケティングの概要ややり方について説明されても、自社で実践するにあたって具体的なイメージを持ちにくいものです。

そのため、ここからは実際にインバウンドマーケティングを実践し、成功している企業の事例を「BtoC(企業対個人)」「BtoB(企業対企業)」に分けてそれぞれ紹介します。

キリンレシピノート(運営:キリンホールディングス株式会社)

インバウンドマーケティング事例①キリンレシピノート
引用:キリンレシピノート

BtoCの事例の中では、ビールメーカーであるキリンの「キリンレシピノート」が有名です。

このサイトでは自社製品のビールを直接売り込むのではなく、あくまで「キリンのビールに合うおつまみ・デザート」の紹介をすることで、押し売り感をなくしていることがポイントです。

このように、インバウンドマーケティングでは企業本位のPRサイトではなく、本質的に顧客に役立つ情報を提供することが大切です。

経営ハッカー(運営:freee株式会社)

インバウンドマーケティング事例②経営ハッカー
引用:経営ハッカー

BtoBの事例では、クラウド会計ソフトを提供するfreee株式会社が運営の「経営ハッカー」が有名です。

企業とは切っても切れない「経営」の役に立つコンテンツを発信し、顧客の獲得に成功しています。

商品の検討から購入までの期間が長く、決断に多くの人が関わるBtoBでは特にインバウンドマーケティングが有効です。

インバウンドマーケティングを実践すれば、「この会社は本当に信頼できる会社なのか」「自社と同じ業界での事例が見たい」といった顧客の声に応えることができます。

まとめ

本記事ではインバウンドマーケティングの概要から実践のポイントまで解説してきました。

インバウンドマーケティングは費用対効果が高く、新しい顧客を開拓できる非常に有効なマーケティング手法です。

とはいえ、すべての手法をインバウンドマーケティングに切り替えるのではなく、要所要所でこれまでのアウトバウンドマーケティングと併用することでより高い効果を発揮します。

自社が理想とするマーケティングを実現するにはそれなりのコストや時間、労力が必要ですが、まずは取り組める部分から少しずつ始めましょう。

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井波 雅臣

井波 雅臣

2013年、株式会社トリニアスに入社。 以来、2年間に渡って4つのBtoC事業(大手通信回線)立ち上げを行う。 そこでの新規事業立ち上げ経験、営業スキルを買われ2015年よりBtoB事業であるGoogleストリートビュー撮影代行サービスに携わる。 以降、株式会社トリニアスのBtoB事業においてGoogleビジネスプロフィールの専任担当としてDM事業部を牽引。 5年間でのサポート件数は延べ5000件以上。 現在はMEOサービスを中心にデジタルマーケティングの総合サポートを手がける。

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