Instagramのアルゴリズムとは?重要性や対策方法を解説
国内の月間利用者が3,300万人を誇るInstagramをビジネスで運用していく中で、「店舗の集客率や売上のアップにつなげたい」と考える事業者の方は多いのではないでしょうか。
集客に繋げやすくするためには「ユーザーにメリットのある投稿をする」、「フォロワーを増やす」などが必要ですが、前提としてまず、「Instagram独自のアルゴリズム」を理解することが非常に重要です。
アルゴリズムという言葉には専門的で難しそうなイメージがありますが、本記事ではInstagramのアルゴリズムについて分かりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
Instagramのアルゴリズムとは?
「アルゴリズム」とは、ある特定の問題をひも解く手順や方法を明確に定義したもので、Instagramにおいては「それぞれのユーザーの好みや関心を分析し、投稿の表示順を決めるための仕組み」のことを指します。
2010年にサービスを開始した当初のInstagramでは投稿が時系列で上から順番に表示されていたため、投稿されたコンテンツの約70%はユーザーに見られる機会がないまま埋もれてしまっていました。
こういったことから、2016年にはユーザー一人ひとりの好みや関心に近い投稿が表示されるように、AI(人工知能)が「シグナル」と呼ばれる指標をもとに表示する順番を決定するアルゴリズムが導入されました。
そのため、現在のInstagramはそれぞれのユーザーに関心がありそうな投稿が優先的に表示される仕組みになっています。
※2023年5月31日にInstagram公式サイトより最新のアルゴリズム情報が発表されました。詳しくはこちらの記事をご参照ください※
アルゴリズムを理解する重要性
Instagramのアルゴリズムを理解することがなぜ重要なのかというと、自社アカウントの投稿を他のユーザーに見てもらえる機会が増えるためです。
Instagramのアルゴリズムはシグナルと呼ばれる指標で「ユーザーにおすすめできる投稿かどうか」を判断し、評価されたものが優先的にユーザーの「発見タブ」などに表示されます。
つまり、アルゴリズムを理解して自社の投稿を改善しつづけることで他のユーザーにおすすめ表示されやすくなり、「いいね!」やフォローをしてもらえる機会が増えることにつながります。
このことから、アルゴリズムを理解せずにInstagramで店舗の集客率や売上アップを目指すことは、ルールのわからないゲームで勝とうとしているようなもので、当然十分な成果は得られないでしょう。
シグナル(指標)とは?
Instagramのアルゴリズムにおける「シグナル」とは、投稿をどのユーザーに対しておすすめ表示するかを判断するための指標のようなものです。
いくつか例を挙げると「ユーザーの興味や関心がある投稿か」「アカウントとつながりがあるか」「投稿日時が新しいか」などがあり、ほかにも数千個あるといわれるシグナルによってAI(人工知能)がユーザーにおすすめ表示する投稿の順番を決めています。
アルゴリズムは投稿の種類によって異なる
Instagramのアルゴリズムはフィードやストーリーズ、発見タブ、リールなど投稿の種類によって、それぞれ違うものが導入されています。
それによって、ユーザーにおすすめ表示する投稿を判断するためのシグナルも重要視されるものが異なります。
つまり、自社の投稿をより多くのユーザーに見てもらうためにはそれぞれの投稿で重要視されるシグナル一つ一つを理解する必要があるということです。
ちなみに、重要視されるシグナルはそれぞれ4個ずつ程度で、これらを理解することでアルゴリズムに即したコンテンツ投稿が可能になります。
Instagramの「フィード」「ストーリーズ」のアルゴリズム
ここからは投稿の種類によって異なるアルゴリズムについてそれぞれ解説していきます。
フィード・ストーリーズの表示の仕組み
Instagramのフィード・ストーリーズは広告を除いて、基本的にあなたがフォローしているユーザーの投稿が表示されるようになっています。
ユーザーが興味を示す可能性が高い「ストーリーズ」が画面上側に、「フィード」が画面下側に優先的におすすめ表示されます。
この「あなたが興味を示す可能性が高い投稿」をアルゴリズムが割り出すためには「フィード・ストーリーズで重要視されるシグナル」が必要になります。
フィード・ストーリーズで重要視されるシグナル
フィード・ストーリーズをフォロワーに表示させるうえで重要視されるシグナルは、重要度の高いものから順に以下の4つです。
1、投稿に関する情報 | ・投稿の人気度 投稿がコメントや「いいね!」、保存などのエンゲージメントを獲得した回数が重要視される ・投稿の情報 投稿日時が最新のものか、動画の再生時間の長さ、投稿された地域などの情報が重要視される |
---|---|
2、投稿者に関する情報 | 投稿を見たユーザーと投稿者が直近の数週間でDMやコメント、「いいね!」などをした回数 |
3、閲覧者の行動の情報 | ユーザーがよく見る投稿の傾向や「いいね!」やコメントをした投稿の数など |
4、閲覧者がほかのユーザーとやり取りした履歴情報 | ユーザーが特に注目しているフォロワーの投稿を見た回数やコメント数 |
内容を簡単にまとめると、「親しいフォロワーの最新で人気が高く、あなたが興味を示すかもしれないフィード・ストーリーズがタイムラインに表示される」ということです。
ただし、新しいフィード・ストーリーズを短期間で連続投稿したからといってフォロワーに表示されやすくなるわけではありません。
フィード・ストーリーズは同じユーザーの投稿を連続で表示させない仕組みになっているため、どんなに魅力的な写真や動画でも短期間で複数の投稿をするとフォロワーに表示されなくなってしまいます。
そのため、投稿の間隔は1〜2日程度空け、フォロワーに新しい投稿が表示されやすい状態を維持するように心がけましょう。
Instagramの発見タブのアルゴリズム
発見タブとは、ユーザーに新しい「発見」をしてもらうために、フォロワー以外のフィードやリール、ストーリーズなど様々な投稿が表示される場所で、Instagramアプリ画面下の「虫眼鏡のマーク」からアクセスができます。
自社の投稿がフォロワー以外に表示される可能性があるため、新しいフォロワーの獲得や投稿のリーチ数の増加には欠かせない場所です。
発見タブの表示の仕組み
Instagramの発見タブには、フォロワー以外の投稿であなたが興味を示す可能性が高いものが画面の上から順番に表示されるようになっています。
発見タブでもフィード・ストーリーズと同じく「あなたが興味を示す可能性が高い投稿」をアルゴリズムが割り出すために「発見タブで重要視されるシグナル」が必要になります。
発見タブの重要なシグナル
Instagramの発見タブに投稿を表示させるうえで重要視されるシグナルは重要度の高いものから順に以下の4つです。
1、投稿に関する情報 | 投稿に対してコメントや「いいね!」、保存などのエンゲージメントを獲得した回数とユーザー数、そのアクションの速さなど |
---|---|
2、閲覧者と投稿者のやり取りの履歴情報 | フォロワー以外で過去にDMやコメントなどのやり取りをしたことがあるユーザーの投稿 |
3、閲覧者の行動の情報 | ユーザーがよく見る投稿の傾向や、「いいね!」やコメントをした投稿の数など |
4、投稿者に関する情報 | 直近の数週間でエンゲージメントを多く獲得したユーザーの投稿である |
内容を簡単にまとめると、「過去にフォロワー以外で関わったことのあるユーザーの投稿から、興味を示しそうな人気のものが優先的に発見タブに表示されます」ということです。
ただし、Instagramの本質は「ユーザーにとって価値のある魅力的な投稿をすること」であるため、フォロワー以外のユーザーと手当たり次第に関われば良いわけではありません。
発見タブでの表示を目指す場合は、「魅力的な投稿をし続けること」に注力すると、結果的に自社の投稿に興味を示してくれるユーザーが増え、「いいね!」やフォロワーの増加につながるでしょう。
Instagramのリールのアルゴリズム
リールは、最長90秒までの縦画面のショートムービーを投稿・表示できる機能で、Instagramアプリ画面下の「カチンコのアイコン」からアクセスができます。
発見タブと同じく、あなたのリールがフォロワー以外に表示される可能性があるため、フォロワーの獲得やリーチ数の増加には欠かせない機能と言えます。
リールの表示の仕組み
Instagramのリールも発見タブと同じく、フォロワー以外の投稿であなたが興味を示す可能性が高いものが優先的に表示されるようになっています。
リールも「ユーザーが興味を示す可能性が高い投稿」をAI(人工知能)が判断するために「リールで重要視されるシグナル」が必要になります。
リールで重要視されるシグナル
Instagramのリールに表示させるうえで重要視されているシグナルは重要度の高いものから順に以下の4つです。
1、閲覧者の行動の情報 | ユーザーがよく見るリール投稿や「いいね !」やコメントをした投稿の傾向、音源のページにアクセスしたか、リールを最後まで視聴したか |
---|---|
2、閲覧者と投稿者のやり取りの履歴情報 | フォロワー以外で過去にDMやコメントなどのやり取りをしたことがあるユーザーの投稿であるか |
3、リールに関する情報 | 動画の解像度やフレームレート、人気が高いか、使用している音源の人気が高いかなど |
4、投稿者に関する情報 | 直近の数週間で、エンゲージメントを多く獲得したユーザーであるかが重要視される |
内容を簡単にまとめると、「過去にフォロワー以外で関わったことのあるユーザーの投稿から、最後まで見てくれそうな人気で画質の良いリール投稿が優先的に表示される」ということです。
つまり、自社のリールを多くのユーザーに見てもらうためには、「最後まで見てもらえるように工夫を凝らしたリール」を用意する必要があります。
そのため、動画の解像度やリール自体のクオリティといった基本的な部分はもちろん、ユーザーに楽しんでもらえるエンターテインメント性も重要です。
投稿をおすすめ表示させる7つのコツ
それぞれの投稿で重要視されるシグナルを理解した後は、具体的に投稿をほかのユーザーにおすすめ表示させる7つのコツについて紹介していきます。
- ユーザーからのコメントに反応する
- Instagramライブを配信する
- フィードで複数枚投稿をする
- フィードで保存を促す工夫をする
- ストーリーズでスタンプを使用する
- リールに人気の音源を使用する
- Instagramインサイトで分析をする
ユーザーからのコメントに反応する
Instagramには、ユーザーが見た投稿に対してコメントをする機能があります。
自社の投稿に寄せられたコメントに返信することでユーザーとの交流が生まれるため、自社のアカウントの投稿がおすすめ表示されやすくなります。
返信に時間的な余裕がない場合などは「いいね!」をするだけでもユーザーに「反応してもらえた」という安心感を与えられるので、可能な限り反応をしましょう。
Instagramライブを配信する
Instagramには、アプリ上でリアルタイムなライブ配信ができるInstagramライブという機能があります。
配信中は視聴者から「いいね!」やコメント、質問などのリアクションをもらうことができるため、フォロワーの獲得や自社アカウントの信頼をさらに獲得できる可能性があります。
また、Instagramのアーカイブ機能を活用すればライブ配信動画を再度投稿できるため、ライブをリアルタイムで視聴できなかったユーザーにもアピールできます。
ライブ配信中や配信後もユーザーと交流する機会が生まれるので、そういったきっかけを作るためにもInstagramライブを上手に活用してみましょう。
フィードで複数枚投稿をする
フィードは、ひとつの投稿につき複数枚の画像を投稿できます。
複数枚投稿をすることでユーザーがフィードを閲覧する時間を確保しやすくなるため、AI(人工知能)に「ユーザーにおすすめの投稿」として認識されやすくなります。
例えば、メイクやヘアアレンジなどの手順を説明する際に複数枚の画像にそれぞれテキストを入れることで、ユーザーはじっくりと見ながら実践できるので効果的です。
フィードは最大10枚まで画像を使用できるので上手に活用しておすすめ表示を狙いましょう。
フィードで保存を促す工夫をする
Instagramには、気に入ったフィードを後で見返せるように「保存」する機能があります。
より多くのユーザーに「保存」されたフィードは、AI(人工知能)に「おすすめの投稿」として認識されやすくなります。
保存されやすくなる工夫として、店舗が持っているノウハウや知識を先述した複数枚投稿で紹介し、最後の画像に「あとで見返せるように保存」などテキストを入れる方法がおすすめです。
複数の画像を用意したりテキストを入れる作業は大変ですが、ユーザーにおすすめ表示させるためにもひと手間をかけて工夫してみましょう。
ストーリーズのスタンプを使用する
ストーリーズにはアンケートや質問BOX、絵文字スライダーなどの「スタンプ」という機能があります。
例えば、アンケートスタンプなら写真や動画と合わせて「どちらのハンバーグを食べたいですか?」など簡単な2択の質問を入力するだけで、投稿を見たユーザーに回答してもらえます。
ユーザーは2つの選択肢のどちらかをクリックするだけなので回答のハードルが低く、普段はあまり関わらないユーザーとも交流を深めるきっかけとなるでしょう。
リールに人気の音源を使用する
リールは、投稿した動画と一緒に再生される音源を設定できます。
人気の音源を使用することで、見ているユーザーが詳細を知りたくて音源のページにアクセスしたり、最後までリールを見てもらえる可能性が高まります。
そうすることで、AI(人工知能)に評価されやすくなります。
また、発見タブでは、ユーザーがお気に入りに登録した音源を使用したリールが優先的におすすめ表示される場合もあります。
リールに個人的な趣向で選んだ音源を使用してこだわりや統一感を出すのも良いですが、フォロワーの獲得や自社の認知拡大のためにも、現在、人気となっている音源を使用してみましょう。
Instagramインサイトで分析をする
Instagramには、インサイトという自社アカウントに関する様々なデータを見られる分析ツールがあります。
インサイトのデータから「どんな投稿が人気なのか」、「自社のターゲット層に投稿が見られているか」などを分析することで、自社アカウントが抱える課題や改善すべき点が見えてきます。
分析結果を元に「人気の投稿を参考にする」、「投稿する曜日や時間を工夫してみる」などの改善策を講じることで次第に潜在ユーザーにもおすすめ表示されやすくなるでしょう。
まとめ
今回は、Instagramのアルゴリズムについて解説しました。
アルゴリズムをすべて理解するのは難しいですが、フィードやストーリーズ、発見タブ、リールごとに重要視されるシグナルは4つに絞られるので、それぞれのシグナルを意識した投稿を心がけていけば、自社のアカウントの成長に繋がりやすくなります。
なお、Instagramの運用にお困りの方は専門の代行業者に依頼してみるのも良い方法です。
弊社のInstagram運用代行サービスでは、中小企業・店舗様を中心にアカウントのフォロワー数増加や運用を内製化するためのノウハウ提供などのサポートをしておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
Instagram 関連記事
- Instagramの運用コンサルを依頼するメリットとは?料金相場から選び方まで徹底解説
- Instagramの閲覧数を伸ばす方法とは?インサイトの使い方と最適な運用ポイントを解説!
- Instagramでフォロワーが減る原因とは?減少の理由と対策を徹底解説!
- Instagramで収益化する方法とは?インスタでマネタイズするための6つの手法と成功事例
- Instagram運用で集客・売上アップを実現する45個のポイントを公開!
- Instagramでサブアカウントを作成する方法とは?初心者でも簡単にできる手順を解説!
- インスタで副業を始める方法とは?収益化の手順と成功するためのコツを徹底解説!
- InstagramのWeb版にログインできない?解決方法と便利な使い方を徹底解説
- Instagramフォロワーを買うとは?禁止行為とそのリスクを徹底解説!
- Instagram集客を成功させるコツ15選!成功事例もご紹介!