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AI検索で個人店は戦えるのか?8業種140社を実測してわかった業種別ランキング

2026.08.19
業種によって、やるべきことは違いました|8業種140社 AI被引用 実測レポート

「AI検索の対策をした方がいいのは分かる。でも、うちの業種でやって意味があるのか」

店舗や中小事業者の方から、この質問をいただく機会が増えました。結論から言えば、AI検索で個人店・小規模事業者が戦えるかどうかは、業種によって明確に分かれます。努力の量ではなく、その業種の構造で決まっている部分が大きいのです。

この記事では、8業種・延べ140社を同一手法で実測した自社調査をもとに、業種別の参入可能性をランキング形式で整理します。あわせて、代表キーワード36本の検索結果を実際に確認し、「どのキーワードなら個人店でも入り込めるのか」という単位まで踏み込みました。

この記事の結論
  • 個人店で戦えるかは業種で明確に分かれる。上位は整体・飲食・美容室、下位はホテル・買取・士業
  • 分かれ目は「その問いの答えを事業者自身が持っているか」「需要が比較・予約に寄っていないか」の2点
  • 業種内でもキーワード単位で勝敗は分かれる。業種で諦めるのではなく、キーワードを選び分けることが実務では重要
  • キーワード難易度だけで判断すると外す。難易度0でも個人店が1件も入れないキーワードが実在する

調査の概要

本記事は、2026年7月から8月にかけて実施した業種別のAI被引用調査を横断的に再分析したものです。AI被引用とは、生成AIが回答をつくる際に参考ページとして提示するリンクを指します。ここに自社サイトが出てくるかどうかが、AI検索時代の露出量を左右します。

調査対象歯科/士業/建築・工務店/飲食5業態/買取・リユース/ホテル/美容室/整体・マッサージ(計8業種・延べ140社)
対象社の選び方各業種のキーワードでAI回答の引用元ドメインを業種ごとに数十件から最大120件まで抽出。そこからポータル・比較メディア・求人媒体・業界団体・公的機関などを除外し、実際に店舗や施設を運営する事業者に限定したうえで、1社ずつ実測して上位を確定
使用ツールAhrefs API v3(country=jp)
データ基準日被引用データ:2026年6月1日/キーワード・検索結果の実測:2026年8月7日
追加取得キーワード難易度36本/検索上位のドメイン評価6キーワード
企業名の表記調査対象の事業者はすべて匿名で表記しています(例:「千葉県内の整骨院」)。数値はいずれも実測値です

なお本文中に出てくる「ドメイン評価」とは、サイト全体の外部からの評価を0〜100で表した指標です。数値が大きいほど、一般に強いサイトとされます。

結論:AI検索で個人店が戦える業種・戦えない業種

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8業種 AI被引用 実測レポート

本記事のランキングの詳細データと、業種別の実測値をまとめた資料です。自社の業種のページから読み進められます。
収録内容:業種別の当事者比率/参入ハードルの数値/狙えるキーワードの型

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図1:個人店・小規模事業者の参入可能性ランキング(8業種)
1整体・マッサージ最低DR 2.1当事者 48%
2飲食(5業態平均)最低DR 0.1当事者 27%
3美容室最低DR 14当事者 19%
4建築・工務店最低DR 25当事者 48%
5歯科クリニック最低DR 10当事者 12%
6買取・リユース最低DR 45当事者 74%
7士業(弁護士・税理士)最低DR 39当事者 25%
8ホテル最低DR 64当事者 10%

緑=個人店で戦える/黄=条件付き/赤=個人・単独事業者には厳しい。「当事者」はAI回答の引用元に占める事業者自身のサイトの割合。「最低DR」「最低獲得KW」は上位に入った事業者のうち最も条件の低かった値です。

8業種の参入可能性ランキング

各業種で実測した上位事業者のデータから、個人店・小規模事業者の参入しやすさを表す3つの指標を取り出し、それぞれの順位を合計してスコア化しました。合計が小さいほど参入しやすい、という並びです。恣意的な重み付けは行っていません。

順位業種当事者比率最低ドメイン評価最低獲得キーワード
1位整体・マッサージ48%2.172本
2位飲食(5業態平均)27%0.178本
3位美容室19%14.0292本
4位建築・工務店48%25.02,321本
5位歯科クリニック12%10.01,311本
6位買取・リユース74%45.05,300本
7位士業(弁護士・税理士)25%39.07,080本
8位ホテル10%64.01,530本

「当事者比率」は、AI回答の引用元に占める「事業者自身のサイト」の割合です。この数字が低い業種は、自社サイトではなくポータルサイトやメディア経由でしか露出できないことを意味します。

3つのグループに分かれる

戦える
整体/飲食/美容室
ドメイン評価が一桁でも上位に入っている実例がある。必要なコンテンツ量も数十〜数百本規模
条件付き
建築・工務店/歯科
個人店・単院も入っているが、必要なコンテンツ量が1,000本を超える。キーワードの選び分けが前提
厳しい
買取/士業/ホテル
上位はすべて多店舗・全国展開。個人事業者の前例が確認できなかった

このランキングはどう作ったか

3つの指標

指標定義何を表すか
① 当事者比率AI回答の引用元に占める「事業者自身のサイト」の割合自社サイトが主戦場かどうか。低い業種はポータル・メディア経由でしか露出できない
② 最低ドメイン評価上位に入った事業者のうち最も低いドメイン評価権威のハードル。評価2.1で入れる業種と、64が下限の業種がある
③ 最低獲得キーワード上位に入った事業者のうち最も少ない獲得キーワード数必要なコンテンツ量のハードル。72本で入れる業種と、5,300本必要な業種がある

②と③は「下限」を見ている点がポイントです。平均値ではなく、最も条件の悪い状態で上位に入れた実例を見ることで、「どこまで小さくても入れるのか」という参入のハードルが分かります。

あえて入れなかった指標

1位企業との差(独占度)は含めていません。整体は1位が突出していますが、同時に単院も複数が上位に入っています。「1位を取れるか」と「参入できるか」は別問題であり、本ランキングは後者を測っています。

被リンク数やドメイン評価そのものも含めていません。これまでの全調査で、被リンクの総数とAI被引用の間にはっきりした関係が見られなかったためです。参入可能性の判断材料になりません。

飲食は5業態の平均値です。ラーメン・焼肉・居酒屋・和食・洋食で構造が異なるため、業態単位で見る場合は個別の数値を確認する必要があります。飲食業の詳細は飲食店50店を実測した調査記事にまとめています。

業種を分けているのは2つの軸

8業種を並べたとき、順位の高低はきれいに2つの軸で説明できました。

図2:業種を分けている2つの軸
▲ 比較・予約に寄っていない
狙える 厳しい 整体 48% 建築 48% 美容室 19% 歯科 12% 飲食 27% 士業 25% 買取 74% ホテル 10%
◀ 答えを自分が持っていない答えを自分が持っている ▶

横軸=その業種の主要な問いの答えを、事業者自身が持っているか(%は当事者比率の実測値)。縦軸=その業種の需要が「比較・予約」に寄っていないか。右上に行くほど個人店に条件が良く、左下に行くほど厳しくなります。買取は横軸では最も右(当事者比率74%)ですが、参入に必要なコンテンツ量が1万キーワード規模のため下方に位置します。※縦軸は実測値ではなく、各業種の需要構造から判断した模式的な配置です。

軸① その問いの答えを事業者自身が持っているか

「腰痛の原因は何ですか」「整体と整骨院の違いは何ですか」。この問いに最も具体的に答えられるのは、毎日施術している院です。だから整体は当事者比率が48%と高く、単院でも上位に入れます。

一方で「安く泊まれるホテルはどこですか」の答えを最も正確に持っているのは、価格と在庫を握っている予約サイトです。施設が自社サイトでどれだけ書いても、楽天トラベルやじゃらんより正確に答えることはできません。ホテルの当事者比率が10%にとどまるのは、この構造によるものです。

軸② 需要が「比較・予約」に寄っているか

その業種の検索需要が「複数を並べて比べたい」「今すぐ予約したい」に寄っているほど、ポータルサイトが構造的に強くなります。網羅性と在庫情報で、個人店が勝てる要素がないからです。

2つの軸で見た8業種
  • 整体:軸①が高く、軸②が低い → 個人店にとって最も条件が良い
  • 買取:軸①は74%と全業種最高。ただし主戦場に立つのに1万キーワード規模の資産が要る
  • ホテル:軸①が低く、軸②が高い → 最も条件が悪い

買取業は少し特殊です。当事者比率は最も高いのに順位は6位。「自社サイトが主戦場であること」と「そこに参入できること」は別だという典型例です。

個人店で戦える3業種

個人店で戦える3業種(整体・飲食・美容室)

1位 整体・マッサージ

上位に入った事業者の多くが単院・小規模でした。最低ドメイン評価は2.1(千葉県習志野市の整骨院)、最低獲得キーワードは72本です。AI回答の引用元の48%が院の公式サイトで、8業種で最も「自社サイトが主戦場」な業種でした。

神戸市東灘区の1院(ドメイン評価18)や、神奈川県藤沢市の整体院(同28)といった単院が、上位に食い込んでいます。資本力の勝負にはなっていません。

入口になっているのは症状と体の素朴な疑問です。「足を上げて寝るとよいのか」「整体と整骨院の違い」「前屈」といった、施術メニュー名ではないキーワードが最大の流入源になっていました。接骨院・整骨院のLLMO対策もあわせてご覧ください。

2位 飲食

最低ドメイン評価は0.1(大阪市梅田の個人経営の居酒屋)、最低獲得キーワードは78本と、参入ハードルの低さでは全業種で最も低い水準でした。50店中12店が個人店です。

ただし注意点があります。AI露出の絶対量が小さく、努力の天井も低いということです。当事者比率も27%にとどまり、食べログをはじめとするポータルの存在が大きい業種です。

3位 美容室

上位に入った事業者の多くが個人サロン規模(ドメイン評価14〜26)でした。千葉県新浦安の個人サロン(同14)、東京・原宿の個人サロン(同15)、東京・白金台の個人サロン(同16)などが並んでいます。

一方で、上位2社と3位以下には10倍近い差がありました。上位2社はいずれも施術・スタイルの解説記事を大量に保有しており、差は店舗数ではなくコンテンツ量で説明できます。「参入はできるが、トップは遠い」構造です。

「美容室」という語には注意が必要です

美容室の引用元の33%を、求人・開業支援サイトが占めていました。「美容室」という語の検索需要が、来店よりも開業・就職に寄っているためです。集客が目的なら、「美容室」単体ではなく施術名・悩み語で面を取る必要があります。

条件付きの2業種

条件付きの2業種(建築・工務店/歯科クリニック)

4位 建築・工務店

地域の工務店・地域密着の外壁塗装専門店が5社入っています。最低ドメイン評価25、最低獲得キーワード2,321本。当事者比率48%と高く、自社サイトへの投資が効く業種です。

ただし必要なコンテンツ量は歯科より多く、獲得キーワードの下限が2,000本を超えます。「効くが、量が要る」というのが実態です。引用の入口になっていたのは「費用」「税金」「設備」といったテーマの記事でした。詳しくは工務店のLLMO対策で解説しています。

5位 歯科クリニック

単院が4社入っており、ドメイン評価10で475件の被引用を得ている例もありました。ただし上位2社はマウスピース矯正を扱うブランドで、最低獲得キーワードは1,311本。当事者比率も12%と低い水準です。

症状に関するキーワードでは戦えますが、矯正・インプラント系はブランドが占有しています。キーワードを選び分けられるかどうかで結果が変わる業種です。

個人・単独事業者には条件が厳しい3業種

個人・単独事業者には条件が厳しい3業種(ホテル/買取・リユース/士業)

6位 買取・リユース

上位に入ったのはすべて全国展開の多店舗事業者でした。最低ドメイン評価45、最低獲得キーワード5,300本。当事者比率は74%と全業種最高で「自社サイトが主戦場」ではあるものの、その主戦場に立つために1万キーワード規模の資産が必要になります。

7位 士業

上位に入ったのはすべて法人・多拠点で、個人事務所は確認できませんでした。最低ドメイン評価39、最低獲得キーワード7,080本。参入コストは全業種で最大です。

ただし、この結果は「士業でAI検索対策が効かない」という意味ではありません。士業はAI露出の絶対量が全業種で最大でした。市場そのものは最も大きい業種です。

実測したキーワードのなかにも、条件付きながら参入余地があると判断したものがありました。たとえば「拘禁刑とは」(月間30,963回・難易度0)は、法改正の直後で競合が薄く、先に出した側が取れる典型例です。「養育費 相場」(月間22,564回・難易度2)も同様でした。士業で狙うなら、制度の総称ではなく、改正直後の制度用語やニッチな手続きの実務解説が現実的な入口になります。

このランキングが測っているのは「個人事務所」です
  • 法人・多拠点の事務所であれば、前提が変わります
  • 実際に、東京の司法書士法人では約4.5か月でAI経由の流入が約3.2倍(6→19)、参照ドメインが54増加した実測結果があります(出典:GA4/Ahrefs・施策前後 各約4.5か月・実測値)
  • 詳細はLLMO prime の導入事例をご覧ください

8位 ホテル

上位に入ったのはすべて全国チェーンでした。最低ドメイン評価64。AI引用元の66%が楽天トラベル・じゃらん・一休といった予約ポータルで、当事者比率は10%と最低でした。

単独施設は自社サイトではなく、予約ポータル上の情報密度(写真・設備・館内案内・周辺情報)で戦うのが現実的です。実際、上位チェーンの主力ページも「施設名・ブランド名」の指名検索が入口になっており、すでに名前が知られている施設だけがAIに登場する構造でした。

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自社の業種は、AIにどう見られていますか?

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キーワード難易度だけで判断すると外す

ここからは、業種ではなくキーワード単位の話です。同じ業種の中でも、キーワードによって上位の顔ぶれはまったく異なります。

そして実務上、最も事故が起きやすいのがこの点です。キーワード難易度(各種ツールが0〜100で示す指標)が低いからという理由だけで狙うと、確実に外します。

図3:同じ「難易度0」でも、結果は正反対になる
難易度0
東京 ホテル おすすめ
個店 0 / 6
上位8位はすべて予約ポータル
ドメイン評価 57〜93
VS
難易度0
縮毛矯正 失敗
個店 3 / 6
個人サロンが3件上位に
ドメイン評価 7・14・17

キーワード難易度はリンク数をもとにした指標のため、日本の検索結果でよく起きる「ポータル独占」を捉えられません。数値が同じでも、実際の検索結果に誰がいるかで意味はまったく変わります。

キーワード業種難易度上位8位内の個人店上位の顔ぶれ
マウスピース矯正歯科05 / 5単院サイトのみ
血豆 治し方歯科04 / 6大手2+歯科医院4
整体 整骨院 違い整体03 / 5個院3+専門学校2
縮毛矯正 失敗美容室03 / 6個人サロン3+メーカー2+知恵袋
債務整理士業260 / 6公的機関・大手メディア・大手事務所
東京 ホテル おすすめホテル00 / 6予約ポータルのみ
難易度0でも、個人店が1件も入れないキーワードがある

「東京 ホテル おすすめ」は難易度0ですが、上位8位はすべて予約ポータルで占められており(ドメイン評価57〜93)、個人店は1件も入っていませんでした。

逆に「縮毛矯正 失敗」も難易度0ですが、こちらは上位8位のうち3件がドメイン評価7〜17の個人サロンです。同じ「難易度0」でも、意味がまったく違います。

キーワード難易度はリンク数をもとにした指標であり、日本の検索結果でよく起きる「ポータル独占」を捉えられません。実務では必ず、実際の検索結果に誰がいるかを確認してください。

個人店が狙えるキーワードの型

実測の結果、個人店が実際に上位に入れていたキーワードには、共通する型がありました。

実例なぜ狙えるのか
症状・悩み・トラブル血豆 治し方/銀歯取れた/反り腰 治し方/縮毛矯正 失敗現場で毎日答えている内容。専門知識と実例で書けるため、サイトの評価が低くても上位に入れる
用語・違いの解説整体と整骨院の違い/ウルフカットとは/ホッピーとは/二親等とは答えが一意に決まり、大手が手を出しにくい細かさ。AIが引用しやすい典型
やり方・代用・扱い方焼肉のタレ 代用/ラーメンの汁 捨て方生活上の素朴な疑問。競合が少なく、業種の周辺知識で書ける
相場・費用(条件付き)外壁塗装 相場/注文住宅 費用/固定資産税 平均自社の見積実績を根拠にできる。ただし全国区の総称は大手が強い
制度・改正の直後拘禁刑とは改正直後は競合が薄く空白ができる。先に出した側が取る

共通しているのは、「答えが一意に決まり、かつ現場のほうが具体的に書ける問い」であることです。逆に言えば、この条件から外れるキーワードは、規模の大きい事業者が有利になります。

狙ってはいけないキーワードの型

実例なぜ避けるべきか
比較・ランキング・おすすめ東京 ホテル おすすめ/美容室 おすすめ/ハウスメーカー おすすめポータルとメディアが構造的に強い。網羅性で個人店が勝てない
予約・在庫が答えになるものホテル 安い価格と在庫を持つ予約サイトが最も正確に答えられる
公的制度の総称債務整理/弁護士 相談公的機関などが上位を占める(ドメイン評価の中央値70超)
業種そのものの総称インプラント/注文住宅/腰痛/着物買取難易度が低くても大手・比較メディアが占有している
日次更新の数値データ金相場毎日更新する体制を持つ大手のみ。単発記事では勝てない
ブランド・指名特定チェーン名などそもそも知名度がある側しか登場しない
?

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実務での判定3ステップ

STEP1
キーワード難易度を見る

難易度15以上は原則として個人店では避けます。ただし、難易度が低くても安心はできません。

STEP2
実際の検索上位8件の顔ぶれを見る

ドメイン評価20未満のサイトが1件でもあれば、参入余地があります。1件もなく、ポータル・公的機関・大手メディアだけなら撤退します。

STEP3
現場のほうが具体的に書けるかを問う

書けるなら狙います。書けないなら、大手の焼き直しになるので狙いません。

STEP2が抜けると、前章のような事故が起きます。ツールの数値だけで判断せず、実際の検索結果を目視で確認する工程を必ず挟んでください。

業種別・最初に狙うべきキーワード

業種判定最初に狙うべき型避けるべき型
整体・マッサージ最も条件が良い症状名+原因+セルフケア/「◯◯と△△の違い」/体の素朴な疑問腰痛・肩こりなどの総称/整体 おすすめ
飲食ハードルは低いが天井も低い食材・調理の素朴な疑問/流派・発祥の解説地域+業態/食べ放題・ランキング系
美容室個人サロンでも入れる施術名+失敗・持ち・頻度/スタイル用語の解説美容室 おすすめ/大型スタイル語
建築・工務店当事者比率は高いが量が要る費用相場+条件/工法・素材の比較/補助金注文住宅/ハウスメーカー おすすめ
歯科クリニックキーワードを選べば戦える症状系/保険と費用の細かい条件インプラント/歯列矯正 費用
買取・リユース1万キーワード規模が前提大手が手薄な品目の査定額辞典(工具・農機・楽器など)金相場/ブランド買取/着物買取
士業個人事務所には厳しい改正直後の制度用語/ニッチな手続きの実務解説債務整理/弁護士 相談/相続税 計算
ホテル自社サイトでは戦えない施設周辺の観光・アクセス情報エリア+おすすめ/安い

この調査を読む際の注意点

業種によって被引用の測り方が異なります。先行して実施した士業・建築・歯科・飲食・買取の調査はGoogle AI Overviewsの被引用数を主指標としていますが、ホテル・美容室・整体の調査ではChatGPTやPerplexityなども含めた合計を主指標としています。ホテル業ではAI Overviewsだけで見ると露出量を8分の1に見誤るためです。本記事のランキングは、この違いの影響を受けにくい構造指標(当事者比率・最低ドメイン評価・最低獲得キーワード)で作成していますが、業種をまたいで被引用の件数そのものを比較する際はご注意ください。

「戦える」は「1位が取れる」ではありません。本記事の判定は「個人店が上位に入れるか」であり、1位を保証するものではありません。

「上位に入れない」は「集客できない」ではありません。本ランキングはAI被引用の上位という限られた枠を見たものです。下位の業種でも、キーワードを選べば流入は取れますし、法人・多拠点であれば前提そのものが変わります。下位=諦めるべき、という読み方はしないでください。

検索結果の実測は6キーワードのみです。実務では対象キーワードごとに、同じ確認(上位8件のドメイン評価)を行うことを推奨します。

歯科の一般キーワードは、検索した地点によって結果が変わる可能性があります。「マウスピース矯正」の上位8件がドメイン評価0〜25の単院で占められていたのは実測結果として事実ですが、これは計測地点でのローカル順位である可能性が高いものです。判断材料に使う場合は、地名を含むキーワードか、実際に検索して地点に左右されないことを確認したキーワードに限定してください。

数値は月次で変動します。本記事の難易度・検索数は2026年8月7日時点、被引用データは2026年6月1日基準です。改正直後や流行語は特に動きが速い点にご留意ください。また、一部のキーワードは検索地点によって結果が変わる可能性があります。

よくある質問

この調査はどのように行われたのですか?
各業種のキーワードでAI回答の引用元ドメインを抽出し、予約・比較ポータル、求人・開業支援サイト、業界メディア、専門学校・業界団体を除外して、実際に店舗や施設を運営する事業者に限定しました。そのうえで残った候補を1社ずつ実測し、被引用数の多い事業者を分析対象としています。使用ツールはAhrefs API v3、被引用データの基準日は2026年6月1日です。
「戦える」とは1位が取れるという意味ですか?
いいえ。本記事の判定は「個人店・小規模事業者が上位に入れるか」であり、1位を取れることを意味するものではありません。たとえば整体は1位が突出していますが、同時に単院も複数が上位に入っており、「1位を取れるか」と「参入できるか」は別の問題として扱っています。
自分の業種が下位でした。AI検索対策はやらない方がよいのでしょうか?
やらない方がよい、ということではありません。下位の業種は「自社サイトへの投資が直接効きにくい」という意味であり、打ち手が変わります。たとえばホテルであれば、自社サイトの記事よりも予約ポータル上の情報密度を上げる方が現実的です。また、業種内でもキーワードによって勝敗は分かれるため、業種だけで判断せずキーワード単位で検討することをおすすめします。
キーワード難易度は参考にならないのですか?
最初のふるい分けには使えますが、それだけで判断すると外します。キーワード難易度はリンク数をもとにした指標のため、日本の検索結果でよく起きる「ポータル独占」を捉えられないためです。実際に「東京 ホテル おすすめ」は難易度0でしたが、上位8位はすべて予約ポータルで個人店はゼロでした。難易度を見たうえで、実際の検索結果に誰がいるかを必ず確認してください。
被リンクを増やせばAIに引用されやすくなりますか?
今回の一連の調査では、被リンクの総数とAI被引用の間にはっきりした関係が見られませんでした。建築・工務店の調査では、被リンク191万本の大手が1,092件、被リンク1,156本の地域の外壁塗装専門店が747件という結果で、リンク数の差が約1,600倍ある一方、引用の差は1.5倍にとどまっています。強く関係していたのは、検索上位を取れているキーワードの数や、引用されているページの数でした。
調査の数値はいつ時点のものですか?
AI被引用のデータは2026年6月1日基準、キーワード難易度と検索結果の実測は2026年8月7日時点です。AI回答の出現自体が流動的であり、単月のスナップショットである点にご留意ください。

まとめ

8業種140社を実測した結果、AI検索で個人店・小規模事業者が戦えるかどうかは、業種によって明確に分かれることが分かりました。最後に要点を整理します。

  • 上位は整体・飲食・美容室。ドメイン評価が一桁でも上位に入っている実例がある
  • 下位はホテル・買取・士業。上位はすべて多店舗・全国展開で、個人事業者の前例は確認できなかった(ただし法人・多拠点であれば前提は変わる)
  • 分かれ目は「その問いの答えを事業者自身が持っているか」と「需要が比較・予約に寄っていないか」の2点
  • 業種内でもキーワードによって勝敗は分かれる。業種で諦めるのではなく、キーワードを選び分ける
  • キーワード難易度だけで判断すると外す。必ず実際の検索結果の顔ぶれを確認する

自社の業種が下位だった場合も、対策そのものが無意味になるわけではありません。打ち手が「自社サイトの記事」から「ポータル上の情報整備」に変わる、ということです。まずは自社が今どの位置にいるのかを把握するところから始めてみてください。

自社サイトがAIにどう見られているかは、無料のLLMO診断で確認できます。業種別の実際の改善事例はLLMO primeのページにまとめています。

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8業種 AI被引用 実測レポート

本記事で紹介した実測値、キーワード36本の判定結果、業種別の推奨キーワードを1冊にまとめています。自社の対策を検討する際の判断材料としてお使いください。
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※ 本記事の数値はすべて公開情報およびAhrefs実測値に基づく株式会社トリニアス調べです(被引用データ:2026年6月1日基準/キーワード・検索結果の実測:2026年8月7日)。数値は約・推定を含む参考値であり、各社との取引関係の有無を示すものではありません。調査対象の事業者はすべて匿名で表記しています。

LLMO対策の全体像と進め方は「LLMO対策とは?AI検索時代に必須のSEO新戦略をわかりやすく解説」でまとめて解説しています。

長澤 充紀

長澤 充紀

株式会社トリニアス入社後、MEOコンサルタントとして、店舗・企業の集客支援やGoogleビジネスプロフィールの運用改善に従事。 現在は、マーケティング領域における自社サービスの責任者として、AI検索最適化サービス「LLMO prime」の企画・運営を担当しています。 主な取り組みとして、フィリップ・コトラー氏が提唱した「5Aモデル」をベースに、MEOによるマップ検索とLLMによるAI検索を掛け合わせた、AI時代の新たな購買行動モデル「AIMA5(アイマファイブ)」を発案。LLMO primeのサービス設計やコンテンツ戦略に活用しています。 MEO・SEO・LLMOを横断した知見を生かし、検索行動が大きく変化するAI時代において、企業や店舗が継続的に「見つけられ、比較され、選ばれる」ためのマーケティング支援に取り組んでいます。

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