LINE公式アカウントのオーディエンス機能について徹底解説。メリットやオーディエンスタイプの種類など。
LINE公式アカウントにはオーディエンス機能というものがあり、特定のユーザーに絞り込んで配信する機能です。
LINE公式アカウントの運用に必要なメッセージ配信やLINE広告などで、ご自身のアカウントに友だち登録したユーザーのデータを活用できます。
本記事ではオーディエンス機能についてそのメリットや種類について解説していきます。
LINE公式アカウントのオーディエンス機能とは
LINE公式アカウントのオーディエンス機能とは、「メッセージ配信」や「ステップ配信」などの配信を行う際に配信先を絞り込むために使われる機能です。
オーディエンスタイプを細かく設定して、自社の情報を必要とするユーザー宛てに確実に配信できます。
また、作成したオーディエンスはLINE広告へ共有できるので併せて活用することでLINE公式アカウントの機能を最大化できます。
オーディエンス機能のメリット
オーディエンス機能には設定する項目が多かったり、種類もたくさんあるので一見、複雑なシステムのように見えます。ですが、活用することで得られるメリットはたくさんあります。
この章ではオーディエンス機能のメリットについて解説していきます。
1.関心の高いユーザーに限定して配信できる
オーディエンス機能のメリットは、まず、その情報に対して高い関心を持っているユーザーに限定してメッセージを配信できます。
メッセージのターゲット対象となるユーザーの条件を細かく限定して、ご自身のビジネスやサービスのアプローチが可能です。
そして、メッセージに反応してくれる確率が高くなるので、これまで一斉配信を行っていた企業などはオーディエンス機能の効果を実感できるでしょう。
2.配信にかかるコストを削減できる
次に、メッセージ配信にかかる時間的かつ経済的コストが削減できます。
オーディエンスをあらかじめ設定しておくことで、メッセージ内容によってひとつずつアドレスを設定していた作業コストを大幅に削減できます。そして、ご自身のビジネスに集中する時間を確保しやすくなり、企業としての成長も期待できます。
また、LINE公式アカウントの料金プランでは各費用ごとにメッセージの配信数が限られていますが、オーディエンス機能での絞り込み配信により、無料または低価格帯のプラン内での効果的な配信も可能です。
3.メッセージの開封率が高くなる
そして、メッセージの開封率が高くなるという点です。
国内シェアが最も高いSNSであるLINEは、配信するメッセージの開封率は従来のメルマガなどに比べて非常に高く、開封率はメルマガの3倍といわれています。
なので、オーディエンス機能を活用することで、情報を本当に必要としているユーザーに確実に届けられるのでメッセージの開封率がさらに高くなります。
4.ブロック防止に繋がる
LINE公式アカウントを運用していて最も懸念されるのはユーザーからブロックされてしまうことです。
しかし、オーディエンス機能で必要な情報が的確に届けられるのでユーザーからは友だち登録を続けるメリットを感じてもらえます。そして、結果としてブロックの防止に繋がりやすくなります。
オーディエンス機能と属性フィルターのちがい
「オーディエンス機能」と「属性フィルター」はどちらもメッセージを絞り込み配信できる機能でとても似ていますが、絞り込める種類にちがいがあります。
「オーディエンス機能」は、「過去に配信したメッセージを開封した人」や「そのメッセージに含まれるリンクをクリックした人」など詳細なターゲット設定が可能です。
一方、「属性フィルター」では以下の5つで絞り込み配信をすることができます。
- 性別
- 年齢
- 使用OS(iOSやAndroidなど)
- エリア(都道府県/地方別)
- 友だち期間(※ステップ配信では利用できません)
属性は、LINEユーザーが登録した性別、年代、居住エリアとそれらのユーザーの⾏動履歴、LINE内コンテンツの閲覧傾向やLINE内の広告へアクセスした情報などをもとに自動的に推定、分類した「みなし属性」となります。 ちなみにこの機能は、属性での絞り込み配信は対象となる友だち(属性が明らかでブロックされてないのが条件)の数が100人以上であれば使用できます。
そして、オーディエンス機能と属性フィルターは併用できます。例えば、「配信したメッセージを開封した人、男性、40代、都内在住」などで配信対象を絞り込むことも可能です。
オーディエンス機能の注意点
オーディエンス機能を活用していくにあたって、いくつか注意する点があります。
この章ではその注意点について解説していきます。
1.有効期限がある
まず、作成したオーディエンスには有効期限が定められているものがあります。
チャットタグオーディエンスとウェブトラッキングオーディエンス)以外で作成したオーディエンスには有効期限があります。
作成から180日経つと期限切れとなり、そこからさらに1ヶ月経つと自動で削除されます。
2.表示されない場合がある
次に、作成したオーディエンスが表示されない場合についてです。
オーディエンスは作成しても「準備中」と表示されたまま、すぐには反映されないことがあります。有効になるまで数時間かかることもあるので、時間を置いてから再度、確認してみましょう。
また、ターゲットが配信可能な数を下回っている場合やアップロードしたファイルに問題がある場合などは有効になりませんので注意しましょう。
オーディエンス機能の種類
オーディエンス機能には全部で7つのタイプが存在します。
この章ではオーディエンス機能の種類について、LINE公式アカウントの管理画面の画像を用いてそれぞれ解説していきます。
ちなみに以下の配信タイプを利用するには対象ユーザーが50人以上必要です。
- クリックリターゲティング
- インプレッションリターゲティング
- 友だち追加経路オーディエンス
- 予約オーディエンス
もしも、ご自身の友だち登録ユーザーが50人を下回る場合は、まず友だちの数を増やしてみる事から始めてみましょう。友だちを増やす方法についてはこちらの記事をご参考ください。
1.ユーザーIDのアップロード
まずユーザーIDのアップロードとは、LINEユーザーが個別に持つ「ユーザーID」をTXT、CSV形式のファイルでアップロードして作成するオーディエンスタイプです。(ユーザーIDを取得するにはMessaging APIを利用する必要があり、これは開発者向けの高度な機能となります。)
まず、LINE公式アカウントの管理画面にログイン→左側のメニューから「オーディエンス」を選択。
オーディエンス作成画面に移動→右側の作成ボタンから新規作成
オーディエンスタイプを選択します。いずれのオーディエンスタイプでもオーディエンス名は120文字まで入力できますが、他のオーディエンスと区別しやすい名称にしましょう。
ここまでの手順は他のオーディエンスタイプも同様です。
ユーザーIDのアップロード用の名称の設定が完了したら【次へ】をクリック→ターゲット設定のページに移動→ターゲットとなるユーザーのIDのファイルをアップロード→更新を押して完了。
2.クリックリターゲティング
次にクリックリターゲティングとは、過去に配信したメッセージに含まれるリンクをクリックしたユーザーを対象に配信できるオーディエンスタイプです。
60日以内に配信されたメッセージをリストから選び、対象のURLをオーディエンスに設定します。リンク先に高い関心を持ったユーザーに絞り込んでメッセージを送りたい場合に活用できます。
引用元:LINE公式サイト
3.インプレッションリターゲティング
インプレッションリターゲティングとは、過去に配信したメッセージを開封したユーザーを対象にしたオーディエンスタイプです。こちらも60日以内に配信されたメッセージから対象となるメッセージを選択して設定します。
「配信したメッセージを開封しているユーザー」に絞り込んで配信するのでメッセージの開封率のアップを期待できます。
引用元:LINE公式サイト
4.チャットタグオーディエンス
チャットタグオーディエンスとは、チャットに付けたタグを対象にしたオーディエンスタイプです。このタイプはチャット機能を使っているユーザーへのタグ付けが必要になります。
タグ付けの詳細についてはこちらの記事もご参考ください。
引用元:LINE公式サイト
5.友だち追加経路オーディエンス
友だち追加経路オーディエンスとは、特定の経路で友だち追加したユーザーを対象にしたオーディエンスタイプです。
オーディエンス作成ページで「友だち追加経路オーディエンス」を選択し、対象となる期間(90日以内)を設定すると、該当する経路と友だちの数が表示されます。
引用元:LINE公式サイト
経路のデータは、管理画面の【分析】>【友だち】>【追加経路】から確認できます(「その他」の経路は対象外となります)
6.ウェブトラフィックオーディエンス
ウェブトラフィックオーディエンスとは、LINE Tagのトラッキング情報を基にして作成するオーディエンスタイプです。LINE Tagの利用を開始するとこの機能を利用できます。 ちなみにLINE TagとはLINE広告で配信した広告の効果測定に使われる機能のことです。
引用元:LINE公式サイト
LINE Tagでは以下のターゲットを設定できます。
- ページにアクセスした人→LINE Tagを設置したサイトを訪問した全てのユーザー
- 特定のページにアクセスした人→特定のサイトを訪問したユーザー(※URLの指定ができます)
- 特定のイベントを発生させた人→特定のイベントを設置したウェブサイトを訪問したユーザー(※コンバージョンイベントとURLを指定できます)
7.予約オーディエンス
最後に予約オーディエンスとは、飲食店など実店舗を経営している事業者を対象としたサービス「LINEで予約」を経由して予約したユーザーに絞り込んだオーディエンスタイプです。
この機能を利用するには連携した予約データが必要になるので、実店舗を運営している場合におすすめの機能です。
- みなし来店→キャンセルされずに予約日を過ぎた予約
- すべて→受け付けたすべての予約(みなし来店とキャンセルを含む)
- キャンセル→キャンセルされた予約
変動期間→直近の期間を指定し、その期間内にアクションを起こしたユーザーを対象にします。終了日は1日前にデフォルト設定されているため、操作する日によって対象となる期間が変動します。(選択できる期間は、1~180日です)
例)変動期間を「10日」に指定した場合、以下の範囲で集計します。
・5月30日時点では5月20日~29日
・5月31日時点では5月21日~30日
固定期間→開始日と終了日を指定し、その期間内にアクションを起こしたユーザーを対象にします。(終了日は1日前とデフォルトで設定されており、また、選択できる期間は1日前から1年前までです。
予約回数は連携後の予約データのみがオーディエンスデータとして反映されます。
引用元:LINE公式サイト
まとめ
ここまでLINE公式アカウントのオーディエンス機能について解説してきました。
オーディエンス機能を活用することで、2023年6月に実施予定のLINE公式アカウントの料金プランの改定への対策も可能になります。
ぜひ、本記事を今後のLINE公式アカウントの運用の参考にしてみてください。
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